「ポルトガルのビーチは、FOOTBALLと幸福であふれている 〜僕がヨーロッパにいて気付いた3つのこと〜」Porto, Portugal

陽気な人々とビーチが合わさると、これ以上ないほどの幸福に満たされる。それは決して日本人には作ることのできない雰囲気で、このままここで死んでも誰も文句は言わないだろうと思うほどに、一人残らず最高の顔をしている。

そういえば、バルセロナのビーチでも同じ感覚を覚えた。こいつら、なんて幸せそうなんだろう。陽気で、自由で、最高にアホっぽい。悩みはあるのだろうか…

ポルトのビーチがバルセロナのビーチよりも魅力的に見えたのは、FOOTBALLがあったからだ。僕が思っていた以上に、この国はFOOTBALLを愛している。

右を見るとボールを持つ少年、左を見るとボールを蹴る少女、遠くを見るとボールで遊ぶ親子が居た。なんて素敵な人たちなんだろう。

僕ももしここで生まれていたら、当たり前のようにサッカーを始めて、当たり前のようにFCポルトの虜になって、当たり前のように陽気になって、当たり前のように週末ビーチでサッカーをしていたのかもしれない。サングラスは必須だ。

ところでポルトガルは、すごく小さな国にも関わらず、世界一の監督と、世界一の選手を輩出している。僕はビーチを訪れて、その理由が少しだけわかった気がした。

気付いたこと

ヨーロッパにいて、気付いたことが3つある。

1つ。ヨーロッパの子供達はすごくませていて、大人びた行動をする。子供というより、小さな大人といった感じだろうか。サングラスをかけて、かっこつけて、納得のいかないことがあれば、納得をしない。

日本の子供はそうではない。子供が大人みたいに振る舞うと、きっと誰かに笑われ、大人に叱られる。だから日本の子供は、子供っぽい。子供は子供らしくしていなきゃならないから、日本の子供は大変だ。子供じゃなくて、本当によかった。


2つ。ヨーロッパの大人達は、すごく子供っぽい行動をする。何かと自由だし、小さなことは気にしないし、フレンドリーだし、子供よりも遊びまくる。人生の楽しみ方を覚えた子供だ。

日本の大人はそうではない。大人は大人らしくしていないと、他の大人に怒られる。人と違う生き方をすると、陰で笑われる。旅に出ると、意識が高いと揶揄される。どうして僕は、大人になんてなったんだろう。


そして3つ。

FOOTBALLというスポーツは、「子供が大人のように振る舞い、大人が子供のように振る舞う」ことで成り立っている。だからヨーロッパの人々には、FOOTBALLがよく似合う。

ヨーロッパの子供は、大人がFOOTBALLをプレーするように、堂々とプレーをする。ミスをしてもしなくても、自分が一番だという顔をする。納得がいかなければ審判にだって、チームメイトにだって怒る。

ヨーロッパの大人は、子供がFOOTBALLをプレーするように、発狂しながらプレーをする。感情をむき出しにし、相手チームと喧嘩をし、監督とだって喧嘩をする。その熱さがなければ、いくら技術があったところでヒョイっと負けてしまう。

残念だけど日本人は、子供が子供のままプレーをし、大人が大人のままプレーをする。

FOOTBALLをする時や、FOOTBALLを語る時は、日本人を捨てなければならない。

すごく悲しいけど。

「フットボールは少年を青年にし、青年を大人にし、大人を紳士にする。尚かつ大人を子供に戻す力がある。」ビル・シャンクリー

やっとこの言葉の意味を、理解できた気がする。

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