「いつの間にか彼は」Watford FC U-21 vs Bolton Wanderers FC U-21

Watford FC U-21 vs Bolton Wanderers FC U-21の試合は、イングランド6部リーグに所属するSt Albans city FCのホームスタジアムで行われた。

広大な規模の公園の一角にあるこのスタジアムは、イングランドのフットボールの原点を垣間見ることができる。6部リーグに所属するようなチームでも、必ずホームスタジアムを持ち、毎週ここで試合が開催されている。


これがフットボール発祥の地

ある意味アンフィールドよりも感動を覚えた。スタジアムと呼ぶのが正しいのかどうかすらわからない小さなスタジアムには、ホームとアウェイに分かれたゲートがあり、チームグッズショップがあり、そしてチームのバーがある。

メインスタンドにはしっかりと座席も用意されてあり、プレス席もある。本当に、小さなスタジアムだが、大きなスタジアムと同じ役割を果たす。


そのおじさんは

そのおじさんは「WHO ARE YOU」と笑いながら話しかけてきた。僕は彼の顔を死ぬまで忘れないと思う。日本人であることを伝えると、日本人女性の話をふっかけてきた。やはり日本人女性はどこの国でもモテるようだ。「ロンドンの女はどうだ?」そう言われた僕は満面の笑顔で「もちろん最高」と言っていた。おじさんは、笑っていた。

こういうおじさんのおかげで、決して光を浴びることのないローカルなスタジアムは、最高の雰囲気を保つことができている。


いつの間にか彼は

ワトフォードの監督は、オーストラリア人でリバプールでもプレーをしたキューエルだ。彼はいつの間にか現役を引退し、そしてひっそりとここで監督をしていた。とても気さくで、優しくて、何よりかっこよかった。「キューエルと写真を撮りたいんだけど」さっきのおじさんに告げると、「君の幸せは僕の幸せだ」とかなんとか言って、ウォーミングアップに入るキューエルを引き止めてくれた。おじさん、絶対忘れない。キューエルよりも忘れない。


それでも熱い試合を

客はだいたい20人くらいだろうか。その他にはチーム関係者、またはスカウトマンがいた。地元の熱狂的なファンの親子が、とてつもなく味が出ていて、なんだか嬉しくなってしまった。こうして親から子へ、地元のクラブへの愛が引き継がれていくのだろう。

U-21のリーグ戦と言えども、非常にレベルの高い試合を見ることができた。チェルシーのユース選手たちを見たときもそう感じたが、彼らはすでに大人と同じ雰囲気を持ち、同じ基準でサッカーをしている。当然、試合も熱い。日本のユース世代にはない熱さが、ここには存在する。

試合に引き分けて不機嫌なキューエル。先に写真を撮ってもらっといてよかった。

イギリスではロンドン、リバプール、マンチェスター、ワトフォードでサッカーを感じることが出来た。ヨーロッパの中で最も憧れていた場所がここだ。今は無理でも、いつか指導者としてこの場所でサッカーに関わりたい。その気持ちを再確認することが出来た。

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