アルゼンチンにいる。銀行残高は19,000円だ。
今日は朝から雨が降っている。
アルゼンチンは日本のGWと時を同じくして連休に入った。
スタジアムの中で待つこと5分、試合の中止が決定した。アルゼンチンにいるのだなと、実感する。
大雨の中、意を決して屋根のないスタジアムまで行った日本人の存在は、やつらにとっては関係のないことで、やり場のないサポーターが審判団や取材をしているアナウンサーにブチ切れていることも、やつらにとっては関係のないことなのかもしれない。
やつらとは誰のことを指すのか僕にもわからないけど、とにかく試合が中止になったことは確かである。近所のスタジアムでボカとの試合だったこともあって、僕はものすごく高揚していた。それだけに、中止が決まった瞬間はアルゼンチンが大嫌いになった。二度と来るかこんなとこと思った5分後、ホットドッグを売っているおっさんの笑顔で、僕はアルゼンチンが好きになった。
アルゼンチンに来てから2ヶ月が経った。
昨日は前向きだったのに、今日は苦しい。その繰り返し。
5月1日にクラウドファンディングのお金が入るまで(まだ疑ってる)は、銀行の残高は約19,000円。本当に俺は、アホである。
アルゼンチンに来て最も良かったことは、一人で生きていくことは不可能だということに25歳にして気づけたことだ。僕は一人の時間が好きなタイプだし、悩み事も人に相談できないし、何かするにも自分で決める性格だから、日本にいる時はそこまで誰かを必要としたことは、正直あまりなかった(と思ってた)。 でもアルゼンチンに行く準備をしている期間も含めて、本当に、本当に、僕を助けてくれる人たちへの感謝の気持ちが、物凄い。
びっくりすることがたくさん起きた。
「この人に出会ってなかったら、俺、どうなってたんだろう…」という出会いの多さに、時々怖くなる時もある。そんな人たちに囲まれて地球の裏側にいる僕はどう考えても幸せなんだと思うし、ヘマをしてこの幸せを手放したりしないか、自分で見張っていなくちゃいけない。
同じ監督養成学校の授業を受けているアミーゴ(なんだか南米かぶりしてるようで恥ずかしいけどあいつはどう考えてもアミーゴ以外の言葉で表せないからアミーゴだ)は、いつも僕を助けてくれる。
アメリカに留学していた彼は英語が話せるのに、きっと、僕が早くスペイン語を話せるようになるように頑なにスペイン語を使ってくれる。授業のあとには内容をまとめてメールをくれて、週末に試合があれば情報を教えてくれる。僕は早く彼と深い話がしたくて、そのために必死でスペイン語を勉強している。
そんなアミーゴは、妹が死ぬほど可愛い。
これは余談である。
そんなアミーゴは、僕と出会ったことで日本に興味を持ってくれて、日本のドラマを見たり、箸を買ったり、日本語を勉強したりしてくれている。そんなアミーゴの妹は、死ぬほど可愛いのだ。
今日は朝から雨が降っている。
僕が住むペンションのWi-Fiが壊れて、唯一生きているリビングのWi-Fiにみんなが集まったおかげで、ものすごくスペイン語が上達した気がする。雨ありがとうだし、Wi-Fiが壊れてくれてありがとうだし、みんな話かけくれてありがとうだし、アミーゴの妹が死ぬほど可愛くてありがとうである。
感謝。
なんの面白みもない言葉だけど、本当に感謝の気持ちが止まらない。 今お世話になっている人たちには、必ず、必ず、必ず恩返しがしたい。
(妹が可愛い)アミーゴを、いつか僕がすべての旅費を負担して、日本に招待することが僕の夢になった。叶えなくてはいけない夢を持ったのは、人生で初めてだ。 妹の分も負担するかどうかはその時考えればいいことだから、今は悩まないことにする。
僕のブログをグーグル翻訳を使って読んでくれているアミーゴには申し訳ないけれど…
「Ok Google, 頼むからちゃんと訳さないでくれ」
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