納得のゆく暮らし

気づいたら、目の前には誰もいなくて、遮るものが何もない。遠くを見ると、そこには自分が求めていたような、ワクワクして、安心して暮らせるような、場所や空気がある。納得のゆく暮らしが、遠くの、でも同じ道の上に見える。


そんなことがあったら良いなと、思う。きっと、遠くから眺めている段階で、すごく幸せだろうと思う。幸せな人は、人を幸せにする。


今、もしかしたら、そんな時が訪れるのかもしれないと、すこ〜しだけ感じている。自分の周りには、少なくとも誰もいないと思う。同じ道を歩いていると思っていた人たちは、先にいるとか、後ろにいるとか、そんなんじゃなくて、違う道を歩き、違う場所を目指していたみたいだ。自分が歩いている道が、いったいどこに繋がっているのか、そもそも私は、どのような道を歩きたかったのか。それがわかった時、初めて、他人が歩いている道のことも知れるのだと思う。そう思った。


自分にとって、なにが「納得のゆく暮らし」なのか。


それが、27歳を前にして、一気に見えてきた気がしている。人生の一部分だけを見ていたこれまでとは違って、全体が見えてきた。周りには、誰もいなかった。


少し前に、自分の目を覚ますような出来事があった。それが起こる前とは、目のぱっちり具合がまるで違う。自分で目くらい覚ませるよ、とそう思っていたけれど、実は眠っていることにすら気づいていなかったようだ。


あと少しで27歳。アルゼンチン。


私はよく、自分の人生に絶望するけれど、その分異常な期待をする。そんな自分を客観的に見て、落ち込んだり、なんでも出来るような気がしたり、忙しい。ただ今は、これまでの人生では感じたことがない、そんな期待感を、もう一人の自分が持っているのかもしれない。


それは、成功するとか、失敗するとか、そういうことではない。有名になれるとか、金持ちになれるとか、そういうことでもない。


「納得のゆく暮らし」


それが出来るかもしれないということに対しての、大きな期待である。

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